巣鴨の歯医者「ヴェリ歯科クリニック」が発信する歯の知識

虫歯じゃないのに噛むと痛い!悪い噛み合わせで神経を取らなくてはいけない恐れ

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こんにちは、ヴェリ歯科クリニック院長の田島です。

 

歯が痛くなるのはいろいろな原因があって起こります。実は虫歯ではないのに歯が痛くなることもあるんです。

歯が痛くなると大抵虫歯なんじゃないかと思い歯科医院へ行きますよね。

しかし担当の先生に『虫歯はありませんね』と言われたことありませんか。

虫歯以外にも歯が痛くなってしまうことがあるのです。今回は虫歯じゃないのに歯が痛いわけをお話ししたいと思います。

歯へ伝わるメカニカルストレス

虫歯や歯周病ではないのに歯が痛い場合があります。

その場合はまず噛み合わせを疑ったほうがいいと思います。痛い部位のレントゲンを撮り、水や空気で凍みないか。あったかいもので凍みないか。少し叩いて他の歯と比較して感じるか。

などいろいろな検査をします。特にレントゲンを撮っても虫歯の侵食像もなく冷たいものがしみたり、噛んで少し違和感がある場合はまず噛み合わせの異常を疑います。

どんな時メカニカルストレスになる?メカニカルストレスの噛み方

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歯は垂直の力に対しては十分に受け入れられる力を持っていますが、歯の軸に対して斜めや横の力には受け止められる力はありません。

どんな時歯に斜めや横の力が加わるのでしょう。少し難しいですが一つ一つに原因があります。

①早期接触

早期接触を説明する前に中心位を知る必要があります。

顎をリラックスさせた時に噛み込む、本来の上下の顎の正しい噛み合わせの位置を中心位または中心咬合位とも言います。略してCRと言います。

しかし歯をたくさん治療して不良な被せ物が多かったり顎のバランスが崩れると中心位では噛みこむことができなくなり上下の顎の噛み込んだ噛みやすい位置で噛み込みます。COと言います。

本来の噛む位置CRで噛むときに一番先に当たる歯のことを早期接触と言います。この早期接触が強く当たりCOの位置に戻ることをセントリックスライドと言います。

例えば歯が噛み込んでときに一番先に当たる早期接触の歯が並外れて突出してる場合、この並外れて突出した歯に強い負荷が加わることは想像できますよね。

早期接触で負荷が慢性的に加わると歯にダメージが蓄積します。

②セントリックスライド

先ほどの早期接触から噛み込んでいく過程で他の歯に干渉がある場合その歯にダメージが加わります。

早期接触からCOまで噛むセントリックスライドでは歯に干渉を受けやすくなります。

③歯を左右に動かした時の歯の干渉

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歯を左右に動かす時、主に歯ぎしりやくいしばりの時に起きることです。

左右に歯を噛んだ状態で動かして奥歯に干渉があるとその歯にダメージが加わります。

特に右で歯ぎしりをした時に左側の奥歯に干渉がある場合左側の奥歯が痛む可能性があります。これを非作業側の干渉と言います。

本来歯ぎしり(左右の運動)をした時に犬歯が干渉(ガイド)すると理想的な噛み合わせとしていいと言われています。

犬歯ガイドはこちら

④歯を前に動かした時の歯の干渉

歯をつけながら前に歯を動かしてください。この時スムーズに歯が動けば問題ないですが、前歯に強い抵抗や干渉がある場合、前歯にストレスが加わっているかもしれません。

前歯の被せ物が内側に入り込んでいたりした場合、強い干渉が生まれます。このような強い干渉によって、最初は問題なかった被せ物が何年後かに外れたりトラブルになる可能性があります。

メカニカルストレスが強くなるとどうなる?

ではメカニカルストレスが歯に加わると歯にどのような影響が出てくるのでしょう。

磨耗

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歯に対してストレスが強くなると歯が擦れてフラットになっていきます。咬耗といわれていて全ての歯がすり減ってしまう方を咬耗症と呼びます。

咬耗症はこちら

知覚過敏

よくある例が歯の生え際に空気や水が浸みて知覚過敏になる方が多いです。ただ単に知覚過敏の薬を塗ったりするだけでなくメカニカルストレスも考慮しなければなりません。

もしかしたら噛み合わせで何らかの干渉があるかもしれません。

アブフラクション

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アブフラクションは歯の生え際に欠損が生じてしまう現象です。

噛み合わせのストレスによるものが大きいようです。

アブフラクションについてはこちら

歯の破折

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強いメカニカルストレスによって歯が破折する場合もあります。強く噛み込んでるところにクラックライン(割れ目

)が確認できます。

歯の移動

歯周病によって歯を支える骨が少なくなるとまともに力を受け止めることができず力の作用方向へ傾く場合があります。

また歯周病でなくとも隣に歯がない場合でも同様に歯が位置移動をすることがあります。

抜歯したところに何の治療もしていないとスペースのところに倒れてくるのはそういう理由からです。

メカニカルストレスによって神経を取らないといけなくなるわけ

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歯にかかるストレスによって虫歯なのに神経が炎症を起こす場合があります。

歯にはかかる力の伝達を物理学的に研究すると、負荷は歯の中心部に強くかかるようです。(Dr.GENE McCOY)

特に咬合面にかかる力は髄角と呼ばれる神経のフロアの近くに負荷が極めて強くかかります。(Dr.McNeil)

①髄角に集中したメカニカルストレスによって神経のあるフロアの圧力が急上昇します。

②圧力上昇に伴い神経が圧迫されたり、血管が圧迫されます。

③神経フロアの血管内の液体がなくなり血栓が生じます。

④血栓は梗塞を起こし、一部の組織が壊死します。この状態が連鎖し最終的に神経が全て死んでしまいます。

まとめ

歯に加わる力によって歯の神経に炎症が出る場合もあります。

歯が痛くても虫歯じゃない場合にだって起きる可能性がありますので、虫歯がないとご自身で判断せず是非歯科医院へ行って検査してもらってくださいね。

まだ神経を取る前に適切に対処することで長く歯を持たせられると思います。

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