こんにちはヴェリ歯科クリニック院長の田島です。
アルコール依存症が今巷のニュースで話題になっていますね。
TOKIOの山口達也さんのニュースはGWのテレビを見ていても報道される回数がかなり多いですよね。
アルコール依存症でなくてもお酒が大好きな方、実は歯の健康とアルコールは無関係ではないんです。
今回はアルコール依存症やお酒の摂取と虫歯、歯周病の関係についてまとめてみました。
目次
アルコール依存症は虫歯や歯周病になりやすい？
アルコールを大量に摂取すると虫歯や歯周病になるという研究データがあります。
岡山大学ではネズミにアルコール摂取させたグループと水を摂取させたグループに分けて研究した結果、アルコール摂取した方で著しく歯を支える歯槽骨が溶けるという報告があります。
アルコールは歯肉に炎症性細胞が増やし、老化や酸化に関係する活性酸素と関係があることがわかりました。
ではアルコールを摂ると口の中はどんな影響が起きるのでしょう。
アルコールによって口の中が乾く
アルコールを多くとると体の水分を吸収し脱水反応を起こします。その結果唾液の分泌が少なくなり、口の中が乾くことが続きます。
お酒を飲んだ次の日は口の中がカラカラに乾くことありますよね。夜中に唾液が少なくなり口呼吸になって寝ていると口の中の細菌が活発になり歯周病や虫歯になるリスクが高くなります。
アルコールには虫歯の好きな糖分が入っている
『アルコールには消毒作用があるから虫歯にはならないよ。』
いえいえアルコールには糖分が多く含まれています。糖分が含まれている以上お酒だけ飲んでいたとしても虫歯になるリスクは増えます。糖は虫歯のエサなのですから。
特にワイン、日本酒、カクテルなどは糖分が多く入っています。
アルコール摂取で歯磨きを怠ってしまう
アルコールを多く飲んでしまうと中枢神経が麻痺してしまい歯磨きもめんどくさくなってしまいますよね。毎日がそんな状態が続くとちゃんとした歯磨きができず口の中の環境が悪くなり虫歯のリスクを高めてしまいます。
虫歯にならないお酒はある？
お酒の中の糖分は虫歯のリスクに関係しますがお酒に入っているPHも関係しています。
口の中のPHは５．５中性の状態を保っていますがこれが酸性に傾くことで歯が溶ける状態になります。
お酒の種類別によってPHは異なります。
ウイスキー 5.0
芋焼酎 4.9
赤ワイン 3.4
白ワイン 3.3
缶チューハイ 2.9—2.5
ジン 8.3
蒸留酒は虫歯になる？
上の図からジンや焼酎、ウィスキーはPHが弱酸性に成っていることから虫歯になるリスクはないのでは？と考える方もいるかとは思いますが、残念ながらその研究はされていません。
歯科治療とお酒の摂取について
歯医者さんで治療をした後にお酒を飲んで歯が痛くなった方はいませんか。歯医者さんとしてはあまりお勧めしていません。
虫歯治療後のお酒
歯の中央には歯髄と言われる歯の神経があります。歯髄の中は神経だけでなく歯の中を血管が通っています。
麻酔をして虫歯を削ると神経が近くなります。そのため治療後神経が過敏になることが多々あります。
そんな時にお酒を飲むことで血行が良くなり歯髄を余計に過敏にさせて痛みを助長させてしまいます。
抜歯後のお酒
歯の抜歯をした後でお酒を摂取すると抜歯した後の出血が止まらなくなる場合があります。これは血行のめぐりが良くなり止まるはずの血が止まらなくなるためです。そのため抜歯後のお酒は禁止されています。
お酒を飲んでも知っておきたい虫歯予防法
とは言いつつもやめられないお酒。
『お酒を飲んでもなんかおすすめなケア方法はある？』
と考えの方アルコールによってPHバランスが傾いた場合はこまめにお水でゆすぐことをおすすめします。
またお水を飲むことで脱水状態を防げます。
水以外にはアルカリ水、ピュリフレッシュをおすすめします。
天然成分配合のアルカリ水でなめらかな口触り、刺激性もないので気軽に口をゆすぐこともできます。
ワインの大量摂取で欧米では多くの酸食症（歯が溶けている状態）の方が多いですがそんなワイン好きの方はアルカリ水をおすすめします。
まとめ
アルコールと虫歯や歯周病の関係、歯科治療とお酒の摂取について本日はまとめてみました。
まずは飲んでも必ず歯磨きをしましょう。そしてお酒の合間にお水を挟んだり、アルカリ水などでよくゆすぎましょう。
アルコールは適度に飲みましょうね。
