こんにちはヴェリ歯科クリニック院長の田島です。
最近多くなってきているマウスピース矯正治療。特にその中でも有名なのはインビザライン治療ですね。
インビザラインはマウスピース型の矯正装置アライナーを一週間〜１０日おきに交換する新しい矯正治療法です。
歯にブラケットをつけなくてもいいのでいざやってみると、、、、
あれ、なんだか歯が上手く並べていないような。新しいマウスピースに変えて1年たつのに全く変化なし？
こんなことが起きた場合考えて欲しいことをお話しします。
目次
インビザライン治療が上手くいかない時に考えておきたいこと
なぜインビザラインをつけてても上手く歯を移動できないのでしょう。その理由として下の４つが原因です。
なぜ歯は動いていないのか？かみ合っていないのか？
①そもそも計画に無理がある
インビザラインの治療は一枚のマウスピースを使うことで最大０．２５mm、厚さでいうと厚紙2枚分の移動をします。最初の治療段階で無理に歯を移動させる計画を立てたりすると思ったように歯は動きません。
他の矯正治療とは全く違った矯正機構なので急いで矯正治療を短縮することはできません。無理をして早期に終わらせるような治療計画が変えって二度手間になることもあります。
焦ってはいけません。十分な治療計画が必要です。
②患者さんがアライナーをつける時間が少ない、もしくははしょって使っている。
患者さんの中には早めにアライナーを交換する方もいらっしゃいます。基本は一週間から１０日で交換するところを３日ほどで新しいものへ交換してしまうと、移動できる歯と移動できない歯に分かれます。
すると移動していない歯は置いてけぼりでどんどん合わなくなり結局全てのアライナーが無駄になります。
またそれとは逆にアライナーをつけている時間が３時間とか５時間足らずで使用頻度の少ない方はこれもまたアライナーを無駄に使ってしまいます。
結果上手く矯正移動ができなくなります。
③アタッチメントが知らないうちに外れている
インビザラインの特徴は歯の外側にアタッチメントと呼ばれる突起をつけることが有名です。
アタッチメントの向きや形態によって歯を動かす方向が決定しています。
アライナーを使っている時に知らず知らずアタッチメントが取れてしまうことがあります。
気づかずにアライナーを使い続けていると動かない歯も出てきてしまいます。
もし何か取れたと感じたらすぐに担当の先生に言ってみてください。
また一ヶ月〜二ヶ月に一回は歯医者さんでチェックしてもらいましょう。
④歯が動かないこともある
治療計画がどんなに正しくても実際に歯が動かない場合もあります。
歯と骨が強くついてしまっている時。歯の形態が特殊でマウスピース型矯正では上手く歯を押せない時などなど。
実際に歯が動かない場合は別のアプローチが必要です。
インビザライン治療を成功させる三つの治療法
追加アライナーを作って再プランニングを建てる
もし治療の半分くらいが過ぎた時に大きく当初の計画（クリンチェック）と逸脱した場合は再度プランを立て直す必要があります。
プランを立て直した際追加アライナーといって再プランニング用のアライナーを再製作します。そしてこれを新たに使っていきます。
当然再治療計画なのでアタッチメントも別の場所につけ、以前のアライナーは不必要になります。
追加アライナーは基本的に金額は発生しませんので５年間は無料です。
マウスピース矯正からワイヤー矯正に切り替える
インビザライン治療で上手くいかない場合はマウスピース矯正にとらわれることはありません。かえってマウスピースよりもワイヤー矯正の方が上手く歯を移動できる場合もあります。
思い切ってマウスピース矯正からワイヤー矯正に変更する選択肢もあります。
詰め物や差し歯で噛ませたり隙間を埋める
あとちょっとのところで歯に隙間が残ったり、歯が上手く噛まなかったりした場合、矯正治療を延長して改善させる場合もありますが、補綴治療で補うという選択肢もあります。
隙間に関してはコンポジットレジンで即日に隙間を埋めれますし、虫歯や詰め物をしている方は詰め物交換することで噛み合わせが良くなることもあります。
まとめ
インビザラインで上手く治療が行えない場合に知っておきたい３つの改善策いかがだったでしょう。
インビザライン治療は最初の計画段階で成功かそうでないかが決まります。
治療が上手くいかない場合の伏線も知っておいたほうがいいと思います。
