巣鴨の歯医者「ヴェリ歯科クリニック」が発信する歯の知識

若年性歯周炎とはそもそも何?リペリオ使った予防法について

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『歯茎が腫れて痛い!!歯周病って年取った人の病気じゃないの?』

『歯茎が下がってぐらぐらする。しっかり歯磨きしているのに、なんで?』

とお悩みの方へ

歯医者さんに来られる原因で多いのは虫歯の治療ですが、虫歯の治療と同じくらい歯槽膿漏の治療で来院される方も多いです。

しかも最近では10代、20代で歯槽膿漏になられる方もよく見られます。

若い方で歯槽膿漏になってしまうことを若年性歯周炎と呼ばれます。

今回は若年性歯周炎のことについて、また歯槽膿漏でお悩みの方への予防法、薬についてお話しします。

若年性歯周炎とはそもそも何?

若年性歯周炎は一般の歯周炎と異なります。

一般に起こる歯周炎は主に40代以降を中心に、生活習慣、歯磨きのケア、食生活、喫煙や全身疾患などの影響を受けて歯茎は下がったり、歯茎が腫れたりします。

対して若年性歯周炎はどうでしょう。

若年性歯周炎は10代から30代で発症することが特徴的で歯を支える歯槽骨を急速に溶かします。

このことから限局型侵襲性歯周炎とも呼ばれています。

アメリカ歯周病学会から1999年に発表されました。(localized aggressive periodontitis)

若年性歯周炎(LAP)の特徴

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若年性歯周炎には一般の歯周炎と異なる特徴がいくつかあります。

① 思春期以降に発症することが多い(10代後半)

② 一般の歯周炎よりも急速に悪くなる

③ 原因が不明

④ 前歯のみ、奥歯第一大臼歯に限定して発症しやすい

があげられますが、私の治療経験では④のような限局した場所だけでなく全体的に歯槽骨が吸収してる方もいらっしゃいました。

また③の原因不明だった若年性歯周炎でしたが、最近歯科大の研究で原因がわかってきました。

若年性歯周炎は遺伝が原因

Journal of Dental Research Online、国際歯学誌に先日、7月6日付

で東京医科歯科大の研究で若年性歯周炎が実は遺伝によるものと判明しました。

① 歯周炎は歯茎に感染が起こると、自分の体にある免疫が反応し、感染物と戦います。

② 感染が起きた時に若年性歯周炎の方の場合、免疫の働きが過剰に反応します。

③ 過剰に働く免疫によって、歯槽骨の多くが急速になくなってしまう。

つまり歯周炎が急速に進行する

という流れです。

この遺伝子は遺伝によって受け継がれるようなので、若年性歯周炎になられた方は、子供もなってしまう恐れがあります。

前もって口腔ケアを徹底する必要があります。

では歯槽膿漏になってしまった方に、最近はどんな予防ケアがあるのかご紹介しますね。

リペリオを使った歯槽膿漏に効く予防ケア

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歯肉活性化歯磨き剤、リペリオをお勧め

歯科業界では知らない方はいない洗口液で有名な『コンクール』を扱うウェルテック社から販売された

リペリオ

をお勧めします。

数多くの歯磨剤が薬局や、歯科医院で売られていますが、このウェルテック社は虫歯予防というより、歯周病予防に特化した製品が多い印象を受けます。

その中でも私が注目したのは歯肉が活性化し線維芽細胞、エラスチンを増殖させる成分がリペリオには含まれていることです。

それがOIM加水分解コンキオリンです。

この成分は他の歯磨き粉には入っていないく、まさしく歯茎のケアに特化した歯磨剤なのではと感じました。

リペリオは発泡剤も入っていないので歯磨きをしていて泡が溜まりすぎて歯磨き時間が短縮してしまうこともありません。

しっかり歯茎をケアしてみてくださいね。

リペリオを使って歯茎マッサージ

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歯磨き粉としても使えるリペリオですが、歯肉マッサージ用のジェルとしても効果的です。

使用方法としては

① 歯磨きが終わった後、清潔な人差し指に小粒程度のリペリオを出してください。

② 右下奥歯の歯の付け根の歯茎からぐるぐると螺旋状にマッサージしてください。

③ 螺旋状にぐるぐると奥から前歯の方へマッサージしてください。

④ 右が終わったら左下、次は右上、左上の順に試してみてください。

(注 決して強い力で行わないようにしてください。また歯茎にすでに炎症や、病気がある場合はその場所だけ避けてください。あくまで歯周病予防として使ってください。病気の場所は歯科医院で治療しましょう。)

まとめ

新しい歯槽膿漏のケアと若年性歯周炎について少しはご理解いただけたでしょうか。

薬局や歯科医院では様々な歯磨剤が扱われていますので、ぜひ今回の記事を参考にしてみてください。

歯茎が下がってきになる方、歯茎が腫れている方。

まずはご自身でなんとかするのでなくちゃんと歯医者さんで治療をしましょう。

歯周病は虫歯のように削ったら終わりの病気ではありません。ご自身のケアが不十分だと半年後にもとどおりになってしまいます。

歯周病は歯医者さんと衛生士さんと患者さん3人タッグで予防しましょうね。