巣鴨の歯医者「ヴェリ歯科クリニック」が発信する歯の知識

歯周病を防ぐ為に知っておきたい12項目

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こんにちは、ヴェリ歯科クリニック院長の田島です。

 

毎日しっかり歯磨きをしていても歯槽膿漏になりやすい方、歯医者さんに定期的にクリーニングに行っているのに歯石が溜まる方いませんか。

現在30代以上の方で80%が罹患している病気、歯周病はメタボや糖尿病、高血圧と同じ生活習慣病の一つです。

我々歯医者が患者さまのお口の中を診る上で、歯周病になる病因(病気の原因)の項目12項目をおはなししたいと思います。

この項目が3つ以上の方は要注意。6つ以上の方は歯医者さんにいますぐ行かれることをお勧めします。

歯周病のリスク12項目

1 プラーク

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歯の表面につく食べ物のカスと細菌が合わさったものです。透明や黄白色の粘着性のもので80%が水分、20%の大部分が細菌で構成されてます。

プラークの1mg中の中は約2億の細菌が存在しています。

歯磨きを怠ると数時間後にプラークが作られます。

プラークを放置すると定着しやすくなり、プラークの中の細菌は毒素を出し歯や歯茎を傷めます。

2 歯石

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プラークが石灰化したもので歯に定着したプラークが2〜3日後に石灰化して1週間で歯石になります。

歯石はその表面がプラークで覆われています。

歯肉の上にある歯石を縁上歯石、歯肉の下にある歯石を縁下歯石と呼び二種類の歯石には各々構成される菌の種類が異なります。

縁上歯石は超音波器具で容易に除去できますが、縁下歯石の除去は難しいので取るためには何回か歯医者さんに通う必要があります。

3 病的歯周ポケット

歯石、特に歯茎の中に存在する縁下歯石が排出する毒素によって歯の周囲の骨や歯ぐきは溶け出してきます。

骨が溶けた後、歯とその溶けた骨の間に隙間が生まれます。

これを歯周ポケットと呼びます。

この歯周ポケットを歯ブラシで磨くことは難しく、プラークや歯石がさらにこのポケットに停滞しやすい環境が生まれてしまいます。

4 歯並び(不正咬合)

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歯並びがガタガタだったり、歯が引っ込んでいたり、突出していたりすると歯と歯の間にプラークが停滞しやすかったり歯石が作りやすい環境になります。

歯が斜めになっていたりすると噛み合わせの面でも悪くなります。

5 外傷性咬合

例えばありえない力が歯に加わるとその歯の周りの組織が壊れていきます。

これを外傷性咬合と呼びます。

例えると異常に高い被せ物が入っていたり、不適当な矯正治療でおこったりします。

6 食片圧入

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歯と歯の間に隙間があったり、不適当な設計の被せ物が入っていたりすると食べ物のカスや繊維が歯に詰まりやすくなります。

また過剰な力を受けた歯同士も隙間が出やすいです。

隙間には特にお肉の繊維や葉物野菜が詰まりやすいです。

歯ブラシで取り出すことは難しく、歯間ブラシやデンタルフロスを使って除去します。

歯と歯の間に物が停滞するとその周囲に炎症が出やすい環境が生まれます。

7 不良修復補綴物(あわない被せ物)

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不良補綴物(合わない被せ物)とはどの部分があわないかというと

  • 噛み合わせの高さがあわない 高さが高いと歯に外傷性咬合が加わります。
  • 歯と歯の接触(コンタクト)が合わない コンタクトが空いていると食片圧入します。
  • 歯の形態(カントゥアー)が合わない 歯の表側と裏側の膨らみの頂点部が合ってないと物が停滞しやすくなります。

8 小帯異常

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図のように歯茎から出ている帯状のものを小帯と呼びます。小帯ができる場所は上の真ん中の歯と歯の間の部分(上唇小帯)と臼歯がある歯の部分(頬小帯)、舌の裏側(舌小帯)にできやすいです。

小帯があることで粘膜の可動域が制限され食片圧入が起こりやすくなります。

 

 

9 浅い口腔前庭

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歯茎は歯を支えている場所から唇や頬の粘膜に変わっていくとき、その性質も硬い歯ぐきから柔らかい粘膜に変化します。

硬い歯茎は付着歯肉や不動歯肉と呼ばれ、頬や唇に移行した粘膜を可動粘膜と呼ばれます。

歯から硬い歯茎がある付着歯肉までの距離が少なければ少ないほど食片圧入がおこりやすくなります。

また歯をサポートする歯肉も少ないのでリセッション(歯ぐきが下がる現象)が起こりやすくなります。

10 歯冠歯根比

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歯冠歯根とは歯全体の縦比率です。

歯の先端から歯茎までの長さ(歯冠)と根の長さ(歯根)の比率でこの比率が1:2が理想です。

しかし、根の長さの比率が小さくなると(頭でっかちの歯になると)歯全体にかかる負担が強くなり歯は簡単に揺れてしまったり、歯の周りの組織に影響が出やすくなります。

11 習癖

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舌をずっと出していたり、指しゃぶりがずっと続いていたり、頬づえをずっと続けてたり、口呼吸だったり、唇を噛んでたり癖はひとそれぞれです。

幼少期の習癖が引き金でこの癖が成人まで続いてしまうと歯や歯の周りの組織に影響を与えてしまいます。

例えば口呼吸で歯並びも悪くなり歯周病になりやすくなりますので小さい頃から修正することが大事です。

口呼吸改善についてはこちら

 

12 全身疾患

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内科系の疾患を持っている方はその疾患によって歯周病になりやすい環境にあります。

糖尿病の方は特に歯周病との関連が高く定期的なケアが必要になります。

また薬の副作用で歯肉に異常が出る方もいますので歯周病を予防ケアするのに内科との連携が必要です。

 

まとめ

歯周病を予防するのに知っておきたい12項目、知っていただけましたか。

この項目はご自身での判断は難しいことなので是非歯科医院に行かれてチェックしてみてください。

 
あなたが該当するのは?
プラーク
歯石
病的歯周ポケット
歯並び(不正咬合)
外傷性咬合
食偏圧入
合わない被せ物
小帯異常
浅い口腔前庭
歯冠歯根比
習癖
全身疾患

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