こんにちは、巣鴨ヴェリ歯科クリニックの田島です。
歯磨きをしていてふと鏡を見ると
『あれ歯茎が下がって歯の根元がだんだん見えてきてる!』
や
『歯の根もとが欠けて歯がしみる』
なんて方いらっしゃいませんか。
歯の根元が露出することを歯根露出と言います。
歯の根が見えると、物が停滞したり、虫歯になりやすかったり、冷たい刺激に凍みやすかったりと様々なトラブルが起こります。
今回お話するのは歯根露出した時の治療法とお勧めの歯根露出した歯の予防ケアについてお話します。
目次
根面う蝕について
40代を過ぎると虫歯よりも歯周病や、噛み合わせの影響で歯が欠けることが多くなります。
その主な場所として歯の根元(歯頚部)にくさび状の欠損が多く見られます。またこの場所はケアがしづらく虫歯にもなりやすい場所なのです。
口腔衛生学会では患者910人を対象にくさび状欠損、根面う蝕のある患者さんを調べたところ50代の方に最も多く見られたと報告しております。
根面が露出するとどのような影響が起きるのでしょう。
根面は虫歯になりやすい
歯の根が露出していると虫歯になりやすくなります。
歯の根元、根面は柔らかい象牙質が主に占めます。通常歯の一番外側を覆っているのはエナメル質と呼ばれその成分の97%以上が無機質で占められています。
硬さもヌープ硬さ400HKあり非常に硬いリン酸カルシウムの成分です。
エナメル質は虫歯になりにくく歯をあらゆる刺激から守ってくれます。
エナメル質の層を超えると象牙質と呼ばれる層に入ります。この層は30%がコラーゲンで占めています。つまり水分を多く含んでいる層になります。
水分は虫歯菌にとって恰好の栄養源となるため象牙質が汚染されると虫歯になるリスクが増えます。
歯の根元はエナメル質の割合がなく象牙質が多く占めます。
象牙質とエナメル質のPHの差
人は砂糖などを摂取するとお口の中のPHが酸性に傾きます。しかし数時間経つとまた口の中のPHはもとの中性(PH7.0)に戻ります。
砂糖類を頻繁に摂取したり、摂取する時間が長かったりすると、口の中のPHは酸性に停滞します。
この状態が長くなると歯が溶けて虫歯になるのです。
ちなみにエナメル質の臨界PHが5.5に対し、象牙質のPHは6.0です。
臨海PHを下回る時間が長いほどう蝕になります。
下の図から象牙質の方が臨界PHを下回る時間が長いので歯が溶けるリスクが高いのがわかります。
根面は知覚過敏になりやすい
また根面には象牙細管と呼ばれる管が無数に点在し、歯の神経と外界とを結ぶパイプが多くあります。
象牙細管にはセンサーがあり、水や空気などの刺激に反応します。
これにより象牙細管が多くある歯根露出した場所は知覚過敏の多発地帯でもあるんです。
根面は噛み合わせの影響を受けやすい
歯の噛み合わせによって歯の根元のエナメル質が欠ける現象をアブフラクションと言います。
根面う蝕は虫歯になりやすいだけでなく噛み合わせの力にも左右されます。
強い力を受けると歯頚部(歯の根元)の歯が大きく削られます。
根面が露出した方の予防ケア法
普段の歯をケアする方法と根面が露出した場所をケアする方法は全て同じとは言えません。
知ってほしい根面う蝕予防ケアをご紹介します。
根面が露出した方の歯ブラシ選択
出典 https://www.amazon.co.jp/ルシェロ-P-20S-ピセラ-(ソフト)-5本入り/
まず根面部は柔らかい象牙質が占めるため普段使っている歯ブラシよりもやや柔らかめで毛先の細いものをお勧めします。
患者さんによって歯ブラシの形状が異なるルシェロ歯ブラシシリーズがお勧めです。
根面う蝕ケアにはピセラP-20Sがお勧めです。
柔らかい軟毛の毛でブラッシングすることで象牙質を摩耗から防ぎ、また歯肉を下げずにケアできます。
小さいグリップが過度の力を入れずに適正なブラッシング圧を当てれるよう工夫されてます。
根面が露出した方の歯磨き粉
出典 https://www.amazon.co.jp/ライオン-LION-チェックアップ-ルートケア-90g
根面う蝕予防に特化したチェックアップのルートケアをお勧めします。
コーティング成分配合
ピロリドンカルボン酸(PCA)は象牙質表面のコラーゲンをコーティングさせる効果があります。
またコーティング効果でフッ素が長く停滞して虫歯を抑制させることにも繋がってます。
知覚過敏抑制効果
硝酸カリウムが配合されていることで歯髄神経の興奮を鎮めて痛みを伝達させる回路を遮断します。
知覚過敏抑制効果があります。
フッ素含有量が高い
チェックアップシリーズは他社の歯磨き粉よりもフッ素の含有量が多いのが特徴です。
ルートケアでもフッ素含有が950ppmF配合でエナメル質と象牙質の虫歯を予防します。
歯肉炎予防殺菌成分
殺菌成分塩化セチルピリジニウムが入っていて口腔内の虫歯菌だけでなく、歯肉炎や口臭などを予防してくれます。
まとめ
いかがだったでしょう。歯のケアには歯の根元部にもあるのです。
歯根が露出している方、根面う蝕がある方。普段の歯磨きケアに歯根予防ケアを取り入れてみてはいかがですか。
歯は毎日使うものなので末長くつかえるためにほんの少し日々のケアに努力をしてみることもいいのではないでしょうか。
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