こんにちはヴェリ歯科クリニック院長の田島です。
詰めたばかりの差し歯や銀歯が痛くなることありませんか。
せっかく治療したのになぜ痛いの?なんて歯医者さんの治療を不信に思ってしまうこともありますよね。
治療した銀歯がすぐ痛くなることがあるのはなぜか?
歯の構造を踏まえて今回はお話ししたいと思います。
目次
治療したばかりの銀歯が痛むのはなぜ?
①銀歯の高さが高い
銀歯の高さが他の歯に比べて高いと歯に強い負荷が加わり痛むことがあります。銀歯の高さが高いままだと歯の神経が圧迫されて死んでしまうこともあります。
強く当たる→歯の内部の圧が上昇→血管が圧迫→血栓ができ→歯髄炎
(図を参照)
歯の高さに違和感がありずっと取れない場合は噛み合わせが高い可能性があります。
違和感を感じたままにせずに担当の先生に噛み合わせを見てもらいましょう。
②深いところまで虫歯があり神経が反応している
虫歯が深く歯を削った時に神経近くまで削った場合、神経が過敏に反応することがあります。たいていは過敏になった神経は落ち着き症状も出なくなりますが、過敏になった神経の反応が強くなり神経の炎症、歯髄炎になることもあります。
虫歯を深く削って取り切ったとしても後々神経を取らなければならないことを知っておいてください。
そうならないためには虫歯を進行させないうちに虫歯の治療を受ける必要があります。
また深すぎる虫歯にはドックベストセメントやMTAセメントなどを使うと効果的です。
③神経が過敏なのは象牙質の反応
歯の構造は一番外側をエナメル質、その内側を象牙質と呼ばれる層で作られています。
エナメル質は固く頑丈な層でリン酸カルシウムの結晶が95%以上あります。それに対し象牙質はその約1/3がコラーゲン、つまり水分でできています。
柔らかく虫歯にもなりやすいエリアです。また象牙質は象牙細管と呼ばれる管が無数にあり、その管の中には神経まで直接刺激を伝達させるセンサーが存在します。
歯を深く削ったり、もともと象牙細管のセンサーが過敏の方は治療後に歯がしみることがあります。センサーが落ち着けば症状も落ち着きますのでしみてしばらく様子を見てみましょう。
痛みが敏感な方は無理せず担当の先生にご相談ください。
④歯科麻酔針で起こる歯根膜炎
歯を治療する時に治療中の痛みを軽減させる目的で麻酔を使うことがあります。歯の根元付近に麻酔針を挿入しますがたまに歯と歯茎の間に麻酔液を入れることがあります。歯を瞬時に麻痺させることができるため。
この麻酔方法を歯根膜麻酔といいますが、歯根膜麻酔を行うと歯の周りの靭帯
『歯根膜』
が痛むことがあります。症状は噛むと違和感や痛みがあります。歯根膜炎が治れば普通に戻るので治療後すぐに痛みが出たら歯根膜炎かもしれません。
治療した歯が痛む時の対処法
①なるべく早く歯医者さんに行く
治療してしばらくはしみたり、噛んで違和感はあると思います。3日経って若干落ち着くようであれば様子を見てみましょう。
一週間経っても症状が消えなかったり、余計痛みがますようであれば歯医者さんで診てもらいましょう。
②痛いところでは噛んではいけない
痛みが出ている場所でなるべく噛まないようにしてください。強く噛むことで痛みが助長されることだあります。
③ロキソニンSを飲む
市販のロキソニンSには我々歯科医師が処方するロキソニンと同様の薬剤成分が含まれています。
『イブプロフェン』は歯が痛い時に即効性のある痛み止めです。
④痛いところを冷やす
痛みが出ている場所を冷えピタや氷水で濡らしたタオルを当ててみてください。
痛みがある組織は熱が出るので冷やすことで痛みを和らげることができます。
⑤運動、飲酒、サウナはダメ
血流の早くなる行動はなるべく控えましょう。運動、飲酒、サウナはかえって血の巡りを良くしてしまい痛みが助長されてしまいます。
まとめ
治療した歯が痛くなったらまず慌てずに様子を見てみましょう。それでも痛みが続くなら歯医者さんで診てもらいましょう。
詰めたらもう終わりの歯医者さんではなく、別日に詰めた場所の噛み合わせをチェックしたり症状がないかチェックする歯医者さんを選ぶとより安心ですね。
→噛み合わせ診断を行っているヴェリ歯科クリニックはこちらです。
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