巣鴨の歯医者「ヴェリ歯科クリニック」が発信する歯の知識

あなたの噛み合わせは右上り、左上がり?斜めになっている噛み合わせのずれを治す方法

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こんにちは、巣鴨ヴェリ歯科クリニックの田島です。

鏡を覗いていると

『なんだか私の歯、右に下がってない?』

『噛んでいる歯並びが斜めになっている!』

なんて感じた方はいらっしゃいますか。

噛み合わせのラインが綺麗に水平にあれば違和感ありませんが、左右どちらかに傾いてしまう方もいらっしゃいます。

斜めに見える歯がご自身の歯であれば矯正治療などで対応しなくてはなりませんが、

斜めになっている歯が歯科医院で作った差し歯や被せ物の場合、それはもしかしたら間違った作りかたによってできてしまったものかもしれません。

今回は噛み合わせをずれないようにして作る方法をお話しいたします。

あなたの噛み合わせはずれていませんか。

まずは下の画像をみてください。

Handsome man smiling. Isolated over white background

その次にこの画像をみてください。

噛み合わせずれ.001

少し画像を編集しているのですが気づきましたか。

そうです。下の画像は噛み合わせの平面を斜めにしているのです。

よくみると首を傾げているように見えますね。これは噛み合わせがずれている状態なのです。

噛み合わせのラインのことを咬合平面と呼びますが、咬合平面が斜めにずれていると視覚的な違和感が感じられます。

咬合平面の基準

一本の奥歯を製作する場合、基準に成る噛み合わせは、治療している歯以外の全ての歯が基準になり、それらに合わせて製作します。

しかし、差し歯を作る歯が複数だったり、もともと噛み合わせに異常がある方の場合基準となる位置がわかりません。

歯がない方、噛み合わせがずれている方には基準に成る平面を参考に差し歯を製作します。

正中、瞳孔線を基準に。

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咬合平面を前で見たとき、咬合平面は瞳孔線(両目の瞳孔を結んだ線)に平行です。

また正中線(人間の正中を通る線)に垂直に交わります。

瞳孔線に平行で正中線に垂直な噛み合わせを口元に作ります。

カンペル平面を基準に。

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咬合平面を横から見たときの基準線です。

咬合平面を作るときにはカンペルラインを基準に作ります。

カンペルラインは耳の前の方に出た突起。これを耳珠と言いますが、この上の部分と鼻の穴の下の部分を結んだラインです。

咬合平面に平行だと言われ噛み合わせを作る治療でよく参考にされます。

以前に書いたブログで噛み合わせの基準に成る事についてはこちら

コイスデントフェイシャルアナライザーで噛み合わせのラインを水平に

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コイスデントフェイシャルアナライザーは歯の正中線、水平線を基準に歯型を咬合器につける器具です。

アメリカのドクタージョンコイス先生によってつくられた簡易的な水平分析器具です。

人間の中切歯(真ん中の前歯)の位置を顔のどこに位置すべきかを考えて製作されました。顔の正中を基準に、審美的に、機能的にさせるシステムです。

どんな時にコイスデントファイシャルを使う?

前歯の差し歯を作る時にコイスデントフェイシャルアナライザー(以下コイスシステム)は有効です。

例えばコイスシステムなどの正中や水平がわからない状態で差し歯を作るとどうなるでしょう。

具体的に正中基準線がない状態で前歯などの差し歯を作るとどうなるか例を使ってお話しします。

①型取りした模型と、噛み合わせの記録(バイト材)だけを技工所に送ることになります。

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②技工士さんは模型で噛ませた位置を正中と認識して製作します。(それが顔の正中とは一致しなくても)

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上下の模型と噛み合わせの記録を使って咬合器と呼ばれる機械につけます。

この時顔の水平的なデータはわからない状態です。歯科技工士さんは今ある模型が全ての情報なのです。

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③結果、斜めにずれた前歯、噛み合わせがずれた差し歯などができるリスクがあります。

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綺麗な前歯を作ったのに、なんとなく右に下がってしまったり。

噛み合わせの水平的な資料がないことでこんなこともあるのです。

コイスシステムを実際に使うと

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コイスシステムは水平的な基準ラインをお口の噛み合わせのラインに取り入れます。患者さんを水平にしてコイスシステムが地面に対して、患者さんに対して垂直になっているか。

またコイスに水平板を取り入れ水平かどうかを診ます。

コイスシステム以外の噛み合わせの基準を測る方法

顔の正中を決めて差し歯などの製作をすることはコイスシステムだけではなく従来からありました。

噛み合わせの記録を決めてから割り箸や竹串などを水平的に入れ水平基準線を作ります。

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竹串などは瞳孔に平行にして入れることで水平基準線を簡単に測れる方法です。

咬合平面板

咬合平面板は主に入れ歯を作る時にも使用しますが、多くの歯を治療するときの咬合平面の基準にもなります。

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鼻の下から耳にかけてマスキングテープを貼りカンペル平面を参考にします。

咬合平面板をお口の中に入れてマスキングテープのラインに比べて平行であるか、ずれているかなどを修正したりします。

まとめ

噛み合わせに水平的な基準線を入れて歯が斜めにずれないようにする方法を今回はご紹介しました。

残念ながら歯の噛み合わせによってはどうしても病的にずれてしまっている方、また顔自体が変形している方には向いてません。

歯が斜めに傾いている方には色々な原因があると思われますが、もしそれが補綴治療(差し歯治療)で改善するのであれば是非参考にしてください。

『コイスシステムは非常に簡単に行える方法で、非常に審美的、機能的に有効でほとんどのアメリカの歯科医は使っている。』

とはラスベガスの歯科研修に行った時にある先生から言われた言葉です。

ずっと気になっていたコイスシステムですが、2016年に初めて開発したジョンコイス先生にお会いした時に

『これはオススメだよ。』と言われたのを思い出します。

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