巣鴨の歯医者「ヴェリ歯科クリニック」が発信する歯の知識

入れ歯をしていないように見える入れ歯(ノンクラスプデンチャー)のメリットデメリットについて

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こんにちはヴェリ歯科クリニック院長田島です。

歯がなくなってしまった後に入れ歯をするという選択肢もあります。

インプラント治療は事故や周りにインプラントをしてトラブルになったという方。

隣の健康な歯を一周削って橋渡しの歯を作るブリッジ治療について抵抗がある方、必見です。

抜歯した場所、歯がない場所に誰にも気づかれないような審美的な入れ歯についてまとめてみました。

入れ歯をしていないように見える入れ歯の勧め

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誰にも気づかれない留め金のない審美的な入れ歯をノンクラスプデンチャーと呼びます。

今から20年ほど前に多くのメーカーから弾性のある新しい入れ歯が開発されました。

留め金の入ってない弾性のある入れ歯、ノンクラスプデンチャーについて意向まとめました。

ノンクラスプデンチャーは一種類ではない?

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(写真はバルプラスト)

今から20年前に開発されたノンクラスプデンチャーの代表格としてバルプラストが挙げられます。

ノンクラスプデンチャーは各歯科技工所、歯科メーカーによって名前は違えど多くの商品が開発されました。

アンカーアミド、エステショット、ウェルデンツ、ラックスデンチャー、クリアクラスプデンチャー、ルシトーン、スマイルデンチャーなどなど。本当に多くの商品が開発されています。

ノンクラスプデンチャーの正体はスーパーポリアミド樹脂のプラスチックとポリカーボネイト系樹脂製のプラスチックが原材料として使われます。

各々のプラスチックの配合、組成に若干の差はありますが大きく分けて二種類のノンクラスプデンチャーに分かれます。

修理ができないノンクラスプデンチャー

スーパーポリアミド系樹脂のものは基本的に何かあっても削ることでしか調整はできません。主な商品はバルプラスト、ルシトーン、スマイルデンチャー、クリアクラスプデンチャー、ウェルデンツなどです。

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修理ができるノンクラスプデンチャー

ポリカーボネイト系樹脂製のデンチャーは義歯内面を調整することができます。

歯茎が痩せてしまったり、何かあっても義歯裏装材を入れることでぴったりした義歯を後々作ることができます。

主な商品はアンカーアミド、エステショット、ピタットデンチャーがそれに当たります。

スーパーポリアミドに比べ若干硬めの素材になっています。

ノンクラスプデンチャーでどんなメリットがある?

保険治療の入れ歯に比べ留め金がないこと、硬くないことが特徴です。メリットは主に

①入れ歯が入っているようには見えない。見えにくい

②留め金(クラスプ)の着脱による歯への負担はノンクラスプの方が少ない

③保険治療の入れ歯に比べ軽い

が挙げられます。

ノンクラスプデンチャーはどんなデメリットがある?

保険治療の入れ歯は何かあった時に留め金を閉めたりゆるくしたりすることができます。

また歯茎が痩せたら材料を守り足すことができます。ノンクラスプデンチャーの主なデメリットは

①スーパーアミド系ノンクラスプは修理することができない

②引っ掛けの歯に対して締めることができない(ぶかぶかしやすくなる)

が挙げられます。

普通の入れ歯をするのとどう違う?ノンクラスプデンチャー

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一番の特徴は留め金が金属ではないので見た目が綺麗になります。ノンクラスプデンチャーはコバルト、ニッケルなどの金属アレルギーがある方に対して最適です。

また入れ歯が硬くて噛むとどうしても痛い方はノンクラスプのような柔らかい素材の入れ歯をお勧めします。

歯が一本ないし二本くらいない方には保険治療の入れ歯よりノンクラスプデンチャーをお勧めします。中間歯少数歯欠損が最適です。

それ以上の歯がない方にノンクラスプデンチャーをつくると若干ゆるくなる可能性があるため、入れ歯を維持するため(ゆるくしないため)引っ掛けの歯にアンダーカット(入れ歯を維持するための突っ掛かり)があるとずれにくいです。

ノンクラスプデンチャーの手入れ方法

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①硬い歯ブラシ、歯磨き粉をつけての洗いは禁忌です。

②基本ブラシで洗わず専用の義歯洗浄剤に浸してください。

③定期的に歯科医院でお手入れをしに来てください。

まとめ

ノンクラスプデンチャーは高強度プラスチックの開発、弾性のあるプラスチックが開発されてことで近年その需要が多くなりつつあります。

それに加え最近の歯科治療デジタル化が進み入れ歯も3Dプリンターで作る時代になってきました。

その話はまた今度しましょう。

もしブリッジやインプラントがどうしてもしたくない場合、審美用のノンクラスプデンチャーという選択肢もあることを知っておいてくださいね。

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