巣鴨の歯医者「ヴェリ歯科クリニック」が発信する歯の知識

トランプ大統領からみる審美歯科治療の評価

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http://svobodneforum.czより引用

こんにちは、ヴェリ歯科クリニック院長の田島です。

 

トランプ大統領が当選したことで株相場や貿易関係で色々な影響が起きそうですね。

これから日本とアメリカが良い関係を築けるといいのですが。

ところでアメリカでは日本に比べ虫歯になる比率も少なく歯科医療に対しての意識や考え方も多少違います。

歯を残したいという気持ちもあるのですが歯を削ったり、ホワイトニングをして白くしたほうが就職や出世のためにいいという報告もあります。

今回はトランプ大統領の歯から歯医者の立場で審美的治療の意見をお話たいと思います。

トランプ大統領の前歯

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トランプ大統領に限らずアメリカやヨーロッパでは歯を白くすることが社会的なステータスになるので健康な歯でも削って白い歯をかぶせたりします。

白は白でも陶器のような白さを好むので日本ではあまり使わない色を好みます。

日本人などのアジア人はもともとの歯が黄色味を帯びているので真っ白な被せ物よりもナチュラルな天然の歯のような白色を好む傾向があります。

トランプ大統領の歯を評価する前に審美的観点から、どんな前歯が理想とされているのでしょう。

審美的な前歯

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歯ぐきの位置が high low high

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スマイルを作った時によく見える歯は左右の中切歯(真ん中)側切歯(2番目)犬歯(3番目)の6歯です。

この6歯の歯ぐきの立ち上がりが犬歯は高く、側切歯は低く、そして中切歯は高くなるように仕上げると審美的に美しいと言われています。

high low highの法則で歯ぐきのバランスを整えているととても綺麗に見えます。

ゼニス(zenith)の位置

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図に示している(⭐︎)は歯のカーブの位置で、ゼニス、ジーニスとも呼ばれています。

このカーブが左右対象であることが美しいとされます。

また各々の歯によって異なりますが中切歯の場合は真ん中より少し離れているところにゼニスの位置があると審美的にいいと言われています。

歯の比率

以前黄金比の審美治療の話をしましたね。

前歯6歯の黄金比が審美的に美しい歯を作るのに重要になります。

① まず中切歯(真ん中の歯)の縦:横の比率が⒈614:1である事、2歯を比較した時の縦:横が1:⒈614である事。

② 中切歯:側切歯:犬歯の比率が⒈614:1:0.614である事。

詳しくは黄金比についてこちら

歯の向いている軸方向(歯軸)

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審美的に重要な6歯は歯の向いてる方向(歯軸)が、真ん中へ向くようにあると審美的に美しくなります。

特に中切歯は5°側切歯は8°、犬歯は0°中心へ向いていると綺麗な向きになると言われています。

歯と歯の接触しているところ(コンタクト)

歯と歯が接触してるところをコンタクトと呼びます。

コンタクトの場所が6歯とも適正な場所で接触していれば審美的です。

コンタクトエリアが歯の上部下部に偏っていたり左右に差がある場合綺麗には仕上がりません。

歯の切端と歯ぐきのバランス(インサイザルエンブレジャー、ジンジバルエンブレジャー)

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図のように、各々の歯と歯の間の切端側と歯ぐき側の関係がシンメトリーであることが好ましい状態です。

この関係は歯と歯の距離とも関係しますし、歯周病などにも影響が出ます。

歯と歯が適正な距離で、健康な歯ぐきの方は審美的に美しい前歯を持っています。

 

これら以外にも審美的な前歯を作る時に参考になる項目もありますが、審美歯科治療を行う上で有力な今挙げた6項目を参考にトランプ大統領の歯の評価をしていきましょう。

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大まかに見たところ、全体的に顔の比率から審美的に歯をかぶせてあります。

細かいところを見ていきましょう。

まず中切歯(真ん中の歯)どうしのzenith(カーブの所)の位置が左右で違います。

正面右側は真ん中から離れすぎて、正面左側は急なカーブをしていますね。

もう少しzenithの位置を左右同じにすると、より審美的になると思います。

また画像が荒くて判断がつきにくいのですが、この写真だと正面右側の中切歯と側切歯のコンタクトが歯ぐきに寄りすぎているように見え、二番目の歯(側切歯)の歯軸が外側になっているようにも見えます。

 

しかし全体的に綺麗に歯が入っていますし、白く見えるので審美的にも素晴らしいと思います。

トランプ大統領も然り、アメリカやヨーロッパで使われる白い材料の種類はオペーカーと呼ばれ歯を白くさせて白を強調する色になります。特徴としてはもともとの歯が変色していたり、汚れていたりするとその汚れた色を遮断する利点があります。

反対にこのような被せ物では透明度がなくなりますので、アジア人に好まれる透明度が高い被せ物と作り方が違います。

特にハリウッドなどの一部のセレブが行う審美治療で、究極の白さを望んでいる方にはハリウッドオペークと呼ばれる白い材料を使うことも多いです。

まとめ

最近日本でもハリウッドオペークのような白さを好まれる方も多いと聞きます。

白い被せは現在、オールセラミックとジルコニアクラウンが主流であり、2つとも綺麗な白さを再現できます。

むしろ日本人が好む透明性がある白を作る方が難しいのです。

トランプ大統領ほどの白さを求める日本の方は少ないと思いますが、治療されるのであれば審美的な知識がある歯医者さんの元で治療を受けていただくといいと思います。

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