『なるべくだったら歯を削りたくない、歯の神経を取りたくない』
みなさん歯の治療する前にこんな願いをしたことありますか？不安に思いながら重い腰を上げて歯医者さんに行くと
『予想以上に歯を削られた！歯の神経を抜かれた！』
泣く泣く歯科医院に通う羽目に。
もっと定期的に歯医者さんに行っとけばなあ。歯磨きをもっとちゃんとすればよかったなと後になってから後悔をします。
でも最近では歯をあまり削らない治療法もあるのでもし歯を治療をする前に知っておいてほしいと思います。
目次
歯をあまり削らない治療法まとめ（ドックベストセメント、ダイレクトボンディング、カリソルブ）
ドックベストセメント
ドックベストセメントはセメントの成分に銅イオンが入った海外の歯科用セメントです。銅には古くから殺菌効果があり銅の成分が入った薬を虫歯に塗布したところ虫歯が進行しなかったことから開発されたセメントです。
２０００年後半に日本で普及されています。
歯の神経近くまで進行した虫歯に適用します。神経をどうしても取りたくない方にオススメな治療法です。
※保険外治療。現在日本でのみ普及されていて海外ではあまり知られていないようです。また虫歯を残す治療ということでちゃんと虫歯が殺菌できているか、疑問視されている歯科医も多いようです。何れにしても保険適用外の治療法であり未だ文献などのない治療法なので適用されるかどうかは歯科医院によって異なるようです。
ドックベストセメント体験談
ちなみに私ごとですが（巣鴨ヴェリ歯科クリニック院長）実際に私の歯にもこのセメントがあります。
ある週末の日。歯に激痛が走り恐る恐るレントゲンを撮ると、、残念ながら大きな虫歯が写っていました。
「これは普通に治療すると神経を取る可能性大だな。」
知り合いの先生のとこに治療へ行くには週明けになるな、それまでの間だけ自分の歯の中にドックベストセメントを入れてみました。鏡を持ちながら自分で自分の歯を削るのはかなり難しい。
するとなんとその日から痛みは治まってしまったのです。
（２０１８年１０月現在も痛みなし問題なくかめてます。）
私から言えることはドックベストセメントは絶対に確証できる方法ではありません。でもどうしても歯の神経を取りたくない気持ちもわかります。
だって神経を取ったからって一生安泰ではないのですから。
日本の歯の根の治療の再発率５０％なんです。
2本に1本が数年後にやり直し治療が必要です。
そのためにもなるべく神経をすぐには取らない治療もあってはいいのではないでしょうか。
ダイレクトボンディング
ダイレクトボンディングは前歯の隙間や奥歯の虫歯に対し極力少なく削りプラスチックを歯の形を作りながら積み立てる技法を言います。
今までは歯を必要以上削り銀歯などを詰めていました。
銀歯を歯に入れるためにはある程度の厚さが必要でそのために歯をたくさん削る必要がありました。
歯をたくさん削ると歯の神経が過敏になり、銀歯を詰めた後で歯が痛い。冷たいものがしみるなどの症状が出ます。
また歯と銀歯の隙間から細菌が入りやすく、銀歯の下が虫歯になってしまいます。
ダイレクトボンディング法は虫歯の部分だけ削るので極端に歯を失わずに済みます。
また歯の色に近いプラスチックを特殊な技法で歯にそっくりな形に仕上げます。
※保険外治療。この治療は全ての歯医者さんが出来る治療法ではありません。歯の形を常に再現でき、プラスチックの積み上げ方や研磨の仕方など特殊な技術を習得しなければなりません。
また奥歯などの噛み合わせの力が伝わりやすい場所やすでに銀歯などで歯が大きく削られている場所には向いていません。
体験談続き
先ほどの体験談の続きですが私のドックベストセメントをした歯には現在ダイレクトボンディングでプラスチックが入っています。
これも鏡を見ながら自分で削って詰めたので結構難しかったです。
カリソルブ
カリソルブはスウェーデンのイエテボリ大学教授が発案した治療法です。歯を削る際に歯科用ドリルで削るのではなくジェル状の液体を虫歯部分に入れてしばらく待ちます。
すると虫歯がかなり柔らかくなりますので柔らかくなった部分を専用のドリルやスプーンですくって治療する方法です。
ドリルの音に恐怖心のある歯科恐怖症の方やどうしても歯をドリルで削りたくない方にオススメな治療法です。
また歯の治療に消極的なお子様用としてキッズソルブもあります。
歯の治療に少し恐怖がある方はお試しください。
※保険外治療。軽度の虫歯に有効。カリソルブを使う場合必ずしも歯を削らなくていいというわけではありません。
まとめ
歯をあまり削らない治療法は虫歯の進み具合、歯の削り方、残っている歯の状態によって異なります。
また保険適用外なので歯科医院によって金額は異なります。
歯医者さんに行って嫌な思いをする前にぜひ知っておいてくださいね。
