『あれ?私の歯、みんなの歯とすこし形が違う。なんだか小さいな。』
『昔から気になってたんだけど。この小さい歯を治療するとしたらどんな治療法があるんだろ。』
歯が小さいことに気になっている方、歯に隙間が開いて気になっている方、将来治療で悩んでいる方。
ここでは小さい歯に対しての治療法をメリット、デメリットを含めご紹介したいと思います。
目次
栓状歯(矮小歯)ってなに?
歯の形が小さくなった歯を矮小歯、栓状歯と呼びます。
矮小歯、栓状歯は人間が生まれ持ちながらできた歯で上の歯の真ん中から二番目の側切歯によく見られます。
また親知らずにも小さくなった矮小歯が見られます。
もともとアジア人には先天的(生まれ持って)に歯が人より少なくなることが多く見られる民族で
日本人でも約10人に1人の割合で見られます。
矮小歯や栓状歯は歯が円錐状になっていて通常の歯の形よりも幾分か小さい歯の形をしています。
原因は遺伝的なものやホルモン異常などいろいろありますが現在のところ原因不明です。
栓状歯(矮小歯)は病気なの?栓状歯(矮小歯)の問題点
矮小歯自体は病気ではないのでそれ自体が悪さを起こすことはありません。また周りの歯にも影響を与えることは直接的にはありません。
しかし矮小歯であるがゆえ歯と歯の間に隙間が空き、舌癖や噛み癖が増えて悪習癖が起こることが間接的におこります。
それ以外にどんな問題があるのでしょう。
見た目の問題
矮小歯があることで歯と歯の間に隙間ができ、見た目を機にする方がもっとも多いのではないでしょうか。
噛み合わせの問題
矮小歯であることで噛み合わせに不具合が起きやすくなります。
もともと前歯にはアンテリアガイダンスと呼ばれる前歯を前や横に動かした時に前歯どうしが当たって奥歯の接触を守る仕組みがありますが、矮小歯があることでアンテリアガイダンスが当たらず他の前歯に頼ることになります。
また強いアンテリアガイダンスが矮小歯に当てることで歯が大きく削られてしまう場合もあります。
清掃性の問題
矮小歯により歯が小さくなると歯磨きがしづらくなり虫歯になりやすいなどの問題も出てきます。
栓状歯(矮小歯)の治療法とメリット&デメリット
それでは矮小歯の治療法にはどのようなものがあるのでしょうか。
ここでは治療別に各々の治療法のメリットデメリットを記します。
①矮小歯をダイレクトボンディングで治療する場合
ダイレクトボンディングは歯を極力削らないでコンポジットレジンを貼り付ける方法でプラスチックを成形して歯を作る方法です。
比較的リーズナブルで短期間で仕上がる反面、プラスチックと言うデメリットもあります。
使用するプラスチックは専用の色がつきにくい耐摩耗性プラスチックを使用します。
メリット
ダイレクトボンディングのメリットは何と言っても歯をほぼ削らないことで、即日で終わり、審美的な改善が得られることです。
患者さんにとって自分の歯を削らずにすぐに綺麗な歯ができれば嬉しいですよね。
最近はコンポジットレジンも改良され、機能性、審美性に優れたものが多くなっているので五年前に比べるととても簡単に綺麗に仕上がります。
デメリット
ダイレクトボンディングのスキルの差
残念ながらダイレクトボンディング法は、それを行う歯医者さんによって上手い下手が分かれます。
ダイレクトボンディングに卓越された先生が行えば、どんな矮小歯があっても綺麗な歯が元からあるようにできます。
あくまでプラスチック
ダイレクトボンディングはコンポジットレジンで行うため時間が経つと色が変わります。また歯とプラスチックの境も鮮明になります。
噛み合わせによってはコンポジットがすぐに欠ける場合もあります。
歯肉側にプラスチックをつけることで歯肉炎になりやすい
矮小歯にダイレクトボンディングを行う上で、歯肉の立ち上がり部分にプラスチックを貼ることで歯肉が炎症を起こしやすくなります。
矮小歯の状態によって隙間が大きくある場合などにはその可能性があるためダイレクトボンディングは向いていません。
プラスチックを貼る場合はあくまで歯肉に接しないよう歯肉より上の歯に貼ります。
また極端に矮小歯の位置が悪い場合には限界があります。その場合は矯正治療をしなければなりません。
②矮小歯をラミネートベニアで治療する場合
ラミネートベニアは歯の表面をエナメル質の範囲でほんのすこし削り削ったところにセラミックの板を貼り付けて矮小歯を改善する方法があります。
矮小歯によっては全く削らずにつけるラミネートベニア(ルミネアーズ)も方法の一つとしてあります。
メリット
セラミック製なので透明感のある、綺麗な歯が入ります。
ダイレクトボンディングに比べ色がくすんだり、変色することがなくなります。
またプラスチックに比べ強度的にも強いため破損や摩耗するリスクが減ります。
デメリット
歯を多少なりとも削る必要があります。
またダイレクトボンディングに比べラミネートベニアの方が値段的に高い相場になっています。
極端に矮小歯の位置が悪い場合には限界があります。その場合は矯正治療をしなければなりません。
③矮小歯の治療は矯正治療➕αで行う
矮小歯が大きく歯のスペースから逸脱し、ダイレクトボンディングやラミネートベニア法では審美的な改善が見込めない場合、矯正治療をすることがあります。
矯正治療をすることで歯の位置関係を改善し適正な位置で歯を作ります。
また矯正治療のみを行うことで相対的な歯の位置が改善しそれだけで綺麗な歯を作れる場合もあります。
矯正治療のみで行えるか、矯正治療プラス他の治療が必要かはあらかじめワックスアップを作り診断します。
メリット
矯正治療を行うことで矮小歯だけでなく他の前歯の位置も適正な位置に改善できます。
また左右差がある矮小歯もこの方法でシンメトリーな歯を作れます。
前歯6本のバランスを整えて綺麗な歯を作ることができます。
デメリット
矯正治療を行うことで治療期間が長くなってしまいます。また表側矯正の場合、歯に矯正装置をつけなくてはいけません。
この点はインビザラインや裏側矯正では見た目が気になりません。
また矯正治療の料金がかかるのもデメリットのひとつです。
実際に前歯のみ行う部分矯正法と奥歯の噛み合わせを含めた全体矯正に分かれます。
全体矯正になった場合は年単位の治療が必要です。
まとめ
綺麗に矮小歯を治したい場合にはいろいろな方法がある中で矮小歯の大きさ、隙間の状態、矮小歯を含めた前歯6本の比率、噛み合わせ
これらをトータルで診た時の診断によって提案する治療法は分かれます。
全てがダイレクトボンディングで100点の治療ができるわけではありませんし、矯正治療を必ずしないといけないわけではありません。
ご自身に矮小歯がある時は担当の先生にご相談してみてください。
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